戦国時代はなぜ起きたのか?

戦国時代はなぜ起きたのか?

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日本中が戦国として混乱してしまった一番大きな原因は、前に説明した半済令によって、守護大名の権力が強くなっていたからでしょう。将軍と御家人が御恩と奉公の関係で成り立っていた鎌倉時代のように、秩序があればこんなことにはならなかったのですが、それがなくなってしまったために、一国を守護大名が支配するようなかたちになってしまったのです。

 

戦国時代はなぜ起きたのか?

 

しかし、守護とはいっても、将軍から任命されているからこそその職が成り立っています。なので、将軍というもの自体は、その後も守護を任命する役として、長く生き残っていくわけです。戦乱のど真ん中にいる日本ですが、もちろん彼らの目的は資源の奪い合いで、その対象は農地と鉱山でした。

 

その頃は、鉱山開発がしきりにおこなわれていた時期で、日本史の上でもその熱意は一番でした。江戸時代のはじめには、外国に日本の銀の四分の一が流出したといわれていますが、この頃とても多くの金・銀が生産されていたので、武力を用いて、鉱山や農地などの資源の奪い合いが起こっていたわけです。

 

例をあげると、甲州の武田氏が力を持つことができたのも、甲斐金山のおかげですし、上杉氏と戦うのも、越後の金の奪い合いでした。ちなみに、日本で唯一、商業ベースに乗った石油は、越後で産出されたものでした。

 

「領土争いではなく、正義のための戦争だった」と上杉氏の戦いは美しい話として語り継がれていますが、逆にいえば、よそから奪う必要がないくらい越後には米や金などが豊富にあったので、なんともいえません。

 

それを守ることのほうが重要だったため、特に危険なことをする必要はなかったのではないでしょうか。





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